エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

9月 5, 2022

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

新型コロナウイルス感染症の拡大で、エンターテイメント業界は様々な影響を受けるとともに、大きく変化しました。

わかりやすい例としては、大勢の観客がリアルに集うライブやイベントが中止になった一方で、デジタル技術を活用したオンラインイベントはかつてなく盛り上がりを見せ、アーティストが自宅から配信するケースや、無観客のオンラインライブ、さらには有観客とオンラインのハイブリッド型のライブなどが新たな収益源となりました。

 

このようなエンタメ業界の大きな変化は、果たして今後どのように発展していくのでしょうか?

 

というわけで今回は、

 

エンタメ業界の、将来性・未来・今後の動向について知りたい。

エンタメ業界で働きたいけれど……就職・転職活動して、働く価値のある業界なのかな?

 

などの疑問をお持ちの方や、エンタメ業界で働くことに興味がある方に向けて、解説させていただきます。

それでは、さっそく順番に見ていきましょう。

こんな方におすすめ

  • これから就活する大学生・専門学校生の方
  • エンタメ業界で働くことに興味がある方
  • エンタメ業界への転職を考えている方

 

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

まず、今回の記事を書くにあたって参考にさせていただいたのが、こちらの書籍です。

 

 

エンタメ業界の現状と今後の動向に興味がある方なら必読の一冊!

おすすめの書籍です。

 

 

本書の内容を紹介しつつ、進めていきます。

 

というわけで、まず「エンタメ業界が働く価値のある業界なのか?」という疑問に対して、最初に結論を書くならば……

エンタメ業界(とその関連企業)は、今後大きな変革期を迎えると思われますが、業界全体の動向を見極めながら野心をもって飛び込むなら、充分働く価値・やりがいのある業界です。

 

なぜそう言えるのか、具体的に見ていきましょう。

 

エンタメ業界の「今後の動向」について

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

「エンタメ業界」といっても、その範囲は「映画・テレビ・演劇・音楽・漫画・ゲーム・インターネット配信」など幅広いもの。

今回は、そのなかでも「映画・テレビ」などの映像制作の分野について見ていきます。

 

アニメの新しい流通戦略をとって大ヒットした『鬼滅の刃』

劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』

ここで注目したいのが、大ヒットしたアニメ『鬼滅の刃』です。

 

アニメ『鬼滅の刃』を製作したのは、よくある「製作委員会」ですが、そこに名を連ねているのは、アニプックス、ユーフォーテーブル、集英社の3社のみ。

いわゆる「製作委員会」方式で作品製作する場合に参加することの多い、広告代理店もテレビ局もそこには入っていません。

そのため、アニメ『鬼滅の刃』はどこかのテレビ局1社に放送を制限されることなく、2019年4月のテレビ放送では全国21チャンネルで同時配信されました。

また同時に、AbemaTV、dTV、Amazonプライム、Huluなど14の配信サイトでも視聴可能となったことから、多くの観客に認知されました。

 

これこそが、アニメ『鬼滅の刃』がこれまでにない大ヒットを記録した要因のひとつです。

 

つまり、

「アニプレックスは、「放送・配信はお金を稼ぐところではなく、なるべく面を広くとってユーザーに認知してもらうためのもの」と割り切ったのである」

(『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』より)

 

さらに、『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』では、アニメ『鬼滅の刃』が2020年10月のフジテレビでの再放送で世帯視聴率20%を超えたことについて、このように指摘しています。

 

「テレビはもはや貴重な映像の初出しプラットフォームではなく、ツイッターを片手にライブを楽しむアーカイブプラットフォームになっていくのでは、という未来を予見したような事件であった」

 

ここで注目・確認したいのは、「テレビはもはや貴重な映像の初出しプラットフォームではなく、ツイッターを片手にライブを楽しむアーカイブプラットフォームになっていく」という部分です。

 

これは、普段の生活を振り返ってみると、納得できる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

もはやテレビは、インターネットに比べて圧倒的に「遅い」メディアになっています。

だからこそ、その「遅さ」を前提にして、(SNSを併用することで)ライブで「共感」を楽しむメディアへと変化してきたのでしょう。

 

『鬼滅の刃』については、下記のインタビュー記事でもわかりやすく語られています。

興味のある方はお読みください。

 

 

映画を観る

 

 

日本のエンタメ産業が変化するために必要なこと

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

さて、『鬼滅の刃』の例に見てきたような変化を、テレビや映画を作っている既存のエンタメ関連企業はちゃんと把握しているのでしょうか?

 

当然、作り手たちは皆その変化を重く受け止めているはずです。

しかし、簡単にはその変化に対応していけない……。

というのが現状ではないでしょうか。

 

では、なぜ「簡単にはその変化に対応していけない」のか?

その原因についても、『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』の指摘が重要です。

 

「今の日本のエンタメ産業は1970年代の北米の自動車産業のようだ」

 

著者はこのように書いています。

当時(1970年代の自動車産業において)米国メーカーは負け始めていたにも関わらず、(日本メーカーによる)新たなイノベーション技術を(理解しながらも)採用しなかった、といいます。

その理由は、米国メーカーが、「なにが負け要因か」を理解しつつも、「自分たちにはできない」「それでもいままでそれなりにうまくいっていた」というメンタルブロック(精神的な抵抗感)が障害になったから。

 

「自分たちにはできない」

「いままでそれなりにうまくいっていた」

 

ここで指摘されている(上記の)「精神的な抵抗感」こそ、いま日本のエンタメ企業が自覚する必要のあるものかもしれません。

 

エンタメの「需要のカタチ」

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

アニメ『鬼滅の刃』のように新しいカタチを取り入れて大ヒットした作品もあれば、変化を理解しながも「今までそれなりにうまくいっていた」という抵抗感を感じている企業もある。

 

それが日本のエンタメ産業の現状なのかもしれません。

 

一方、現代人は「時間をつぶす」ための選択肢をたくさん持っています。

カフェでYouTube動画を見たり、電車でインスタグラムやTwitterを回遊していれば、あっという間に時間が過ぎていきます。

 

そのうえ多くの人は、できるだけお金を使わずにエンタメを楽しみたいと考えています。

そしてそのエンタメは、「わかりやすく」て、かつ「特別な体験」であることが望まれてもいます。

つまり、誰もがSNSを通して「発信」する現代では、エンタメの需要のカタチも大きく変化しているのです。

 

ちなみに、今回おすすめしている書籍『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』では、このあたりの考察(『推し』という行為が、今後ますますエンタメ作品のヒットや盛り上がりに大きく関わっていくこと)が丁寧に書かれていますので、ご興味ある方はぜひ手に取ってみてください。

 

日本のエンタメ企業が参考にすべきものは?

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

ここまで見てきただけでも、多くの問題を抱えているように感じる日本のエンタメ産業ですが、未来に向けてどのような闘い方をしていけば良いのでしょうか?

 

あらためて、『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』から学んでいきます。

 

本書では、日本のエンタメ産業が、(人口と可処分所得のボリュームゾーンが大きく構造変化しダイナミックな売上が実現する)中国のような国とは違う戦い方が必要になってくるのではないか、と指摘されています。

そして、そのロールモデルとなる企業として、宝飾品・服飾・酒・化粧品などのブランドを扱う「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)」を挙げています。

 

LVMHでは、ビジネスエリートを企画部門に採用しつつも、ブランドのクオリティのために自社のアトリエで職人を育てる昔ながらの手法を尊重しています。

それは、日本の町工場で職人が手作りするような中小企業にも通じるものがあり、そこにこそ米国や中国の大企業とは違う「作品作り」「ファンとの向き合い方」ができる可能性がある(かもしれない)のです。

 

「なぜ我々がときとしてコカ・コーラやマクドナルドを拒否し、ローカルな1店舗だけの商品を求めるかと言われれば、「うまい、やすい、早い」といった効率性が最大化されたものが常に最上ではないからだ」

(『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』より)

 

日本のエンタメ業界が目指すひとつの方向性が、そこにあるのかもしれません。

 

それでもエンタメ業界で働く価値がある理由

エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと

 

ここまで見てきたとおり、エンタメ業界はかつてない変革期の真っ只中にあります。

そのなかで、映画・ドラマ制作に関わってきた企業・クリエイターに求められるのは、消費者の意識・嗜好の変化をしっかり見極めつつ、「新しい楽しみ」の提案をし、新規事業の開発をしていく……ということになるでしょう。

 

そもそも、エンタメは生活必需品ではなく、生活「非」必需品。

つまり、豊かさのなかにある「余剰」をもって生きながらえる存在です。

 

コロナ禍によって、その事実は剥き出しになりました。

そして、同時にはっきりとわかったことがあります。

 

それを、『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』の著者はこのように語っています。

 

「映像を作って人を感動させるというコンテンツの力は、100年後だろうと200年後だろうと普遍的な価値をもち続けるだろう」

 

僕も100%同意します。

そして、もうひとつの事実がこちらです。

 

「「映像を見ること」自体の総消費量は成長している」

 

多くの課題を抱えたエンタメ業界ですが……このような現状のなか、今後どのようなサービスが観客に求められていくのか?

それを理解し、大ヒットする作品・商品を世に送り出すのは、間違いなくこれからの若い人材です。

 

さらに言えば、多くの人が悲観的になるなか、「未来を作ろう」と野心を抱く1部の人々こそが、この先の未来を作っていく希望の存在になるはずです。

 

つまり、自分が「エンタメ業界の未来を作る」と意欲を持って向き合える人にとっては、とてもやりがいのある業界ではないでしょうか!

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、

エンタメ業界の、将来性・未来・今後の動向について知りたい。

エンタメ業界で働きたいけれど……就職・転職活動して、働く価値のある業界なのかな?

などの疑問をお持ちの方や、エンタメ業界で働くことに興味がある方に向けて書かせていただきました。

 

最後に、エンタメ業界に就職・転職する際に使えるサイトと、注意すべきポイントをお伝えします。

 

今回おすすめした書籍『推しのエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』とともに、ぜひ参考にしてみてください!

 

最後に

エンタメ業界に就職・転職をする際に、注意すべきポイント

就職・転職の際には、複数のエージェントを利用することをおすすめします!

 

就職・転職のプロが書類作成や面接対策などをサポートしてくれるエージェントは、一社利用するだけでも便利なのですが……各社それぞれが扱っている求人数も違いますし、担当者との相性もあります。

そのため、できれば複数のエージェントを並行して利用しつつ、自分の希望にもっとも適した会社との出会いを見つけることをおすすめします!

 

これから就活を控えている学生の方や、転職を考えている社会人の方には、ぜひ野心を持ってエンタメ業界を盛り上げていって欲しいと願っています!

 

ココがポイント

複数のエージェントを利用しよう!

 

ちなみに下記に挙げたのは、エンタメ業界に強い就職・転職エージェント3社です。

 

就職・転職をお考えの方は、より良い求人と出会うため、ぜひ参考にしていただけたらうれしいです!

 

というわけで、今回は以上「エンタメ業界の今後は?|エンタメ業界で働くなら知っておきたいこと」でした!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

それではまた。

 

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