映画監督から映像演出を学ぼう③【YouTube動画で学べる】

10月 9, 2021

映画監督から映像演出を学ぼう③【YouTube動画で学べる】

 

今回は、「映像演出」のヒントを教えてくれる動画についてご紹介します!

 

以前に公開した記事「映画監督から映像演出を学ぼう」の第3弾です!

 

映画制作に関わりたい方だけでなく、映像制作に興味がある方にとって、参考になるスキルがたくさん詰まっています。

ぜひお楽しみください!

こんな方におすすめ

  • 動画制作・動画編集に興味がある人
  • 映像の演出スキルを上げたい人
  • 映画監督・シナリオライターを目指している人

 

映画監督から映像演出を学ぼう③【YouTube動画で学べる】

今回も、YouTube動画「DIRECTOR’S TRADEMARKS」から学んでいきます!

さっそく順番に見ていきましょう。

 

ティム・バートン

まずは、多くの大ヒット映画を手がけてきた映画監督ティム・バートンです。

1980年代後半〜1990年代初頭の初期作品『ビートルジュース』『シザーハンズ』から近作まで、30年あまりにわたって大ヒット作を継続して手がけているのは本当にすごいことですよね。

 

ティム・バートン作品の特徴(映像演出と技術)をご覧ください!

 

ティム・バートンのトレードマークとして紹介しているのは、以下のとおり。

(翻訳は、大体こんな内容かなというくらいでご理解ください)

ティム・バートンのトレードマーク
CUSTOM STUDIO LOGOS
 スタジオロゴをカスタムしがち。
AND FLY-THROUGH OPENING SEQUENCES
 そして、オープニングは空中からの撮影を取り入れがち。
MISUNDERSTOOD OUTCASTS AND REBELLIOUS YOUTHS
 はぐれ者が誤解を招いたり、反抗的な若者が描かれがち。
RECURRING STARS/JOHNNY DEPP/HELENA BONHAM CARTER/CHRISTOPHER LEE
 ジョニー・デップとか、ヘレナ・ボナム・カーターとか、クリストファー・リーとかが常連俳優!
BLONDE LOVE INTEREST AND HORRIFYING FACES
 恋の相手はたいてい金髪で、恐ろしい顔も大好き!
GENERIC SUBURBS AND GOTHIC FAIRY-TALE WORLDS
 どこにでもある郊外とか、ゴシックなおとぎ話の世界が舞台になりがち。
STRIKING USE OF RED AND SHADES OF GREEN
 赤色が印象的で、あと緑色もよく使われる。
RUBE GOLDBERG MACHINES AND MINIATURE MODELS
 ルーブ・ゴールドバーグ・マシンとか、ミニチュアのモデルも使いがち。

ルーブ・ゴールドバーグ・マシンとは……?

ルーブ・ゴールドバーグ・マシンは……簡単にできることを、あえて手の込んだカラクリをたくさん用いて作った機械のこと。

社会風刺の目的で、アメリカの漫画家ルーブ・ゴールドバーグが発案した。

日本だと「ピタゴラスイッチ」をイメージするのがわかりやすい。

CAGED BIRDS AND FLOATING PEOPLE
 あと、カゴの中の鳥とか、浮き上がる人たちが出てきがち。
MACABRE HUMOR AND MOONLIT NIGHTS
 そして、ゾッとするようなユーモアと、月夜が特徴的!

 

ティム・バートンは、ファンタジーやSF作品を多く手がけていることもあって、その作品群にはさまざまな技法が詰め込まれています。

そんな映像的な見どころと合わせて、少しブラックなユーモアも楽しめるのが特徴的。

子供から大人まで幅広い世代が楽しめるのも、ティム・バートン作品の素晴らしさですね。

 

選ぶのは難しいですが、とくにおすすめの1本として今回は『シザーハンズ』を挙げたいと思います!

ファンタジー作品の傑作です。ぜひご覧になってみてください!

 

映画を観る

 

クリストファー・ノーラン

続いては、2020年に公開された『TENET テネット』の大ヒットも記憶に新しい人気映画監督クリストファー・ノーラン

サスペンス色の強い大胆なSF作品が特徴的な映画監督です。

 

クリストファー・ノーラン作品の特徴(映像演出と技術)をご覧ください!

 

クリストファー・ノーランのトレードマークとして紹介しているのは、以下のとおり。

クリストファー・ノーランのトレードマーク
GOTHIC WORLD WITH MANIPULATED TIME
 時間を操ったり、ゴシックな世界観がベースになりがち。
CONFLICTED MEN IN SUITS OFTEN IN AQUATIC PERIL
 スーツを着た男性が戦って、たいてい水中で危機が起きる。
CONTRASTING PSYCHOLOGICAL THEMES
 対照的な心理がテーマになりがち。
ORDER VS. CHAOS
 秩序vs混沌とか。
DREAMS VS. REALITY
 夢vs現実とか。
IDENTITY VS. SELF-DECEPTION
 アイデンティティvs自己欺瞞とか。
LARGE FORMAT & IMAX CINEMATOGRAPHY
 そして、大判フォーマットやIMAXカメラを使いがち。

メモ

例えば『インターステラー』では、アナモフィック35mmアイマックス70mmフィルム、『ダンケルク』ではIMAX 65mmおよび65mmラージ・フォーマットが用いられた。

WITH MIND-BENDING VISUALS
 ドキッとさせるビジュアルとか。
AND PRACTICAL SPECIAL EFFECTS
 テクニカルな特殊効果とか。
THE ARC SHOT AND ALWAYS A STEADY HAND
 あと、アークショットとか、手を写したショットとかも使いがち。

アークショットとは……?

アークショットとは……被写体の周りをぐるりと360度周るショットのこと。

 

物語内容とあいまって、視覚効果に目を奪われるクリストファー・ノーラン作品。

ハリウッド映画など大きな予算を使った作品では、今後ますます視覚効果の重要性が増していくかもしれません。

そういった意味では、将来海外での大バジェット映画に関わりたいという野心を抱いている方には、参考になる点がたくさんある映画監督といえるでしょう。

 

今回は、あまり映画をご覧にならない方でも楽しみやすい一作として、『インセプション』をおすすめします!

レオナルド・ディカプリオと渡辺謙さんの共演作としても見逃せません。

 

映画を観る

 

アルフォンソ・キュアロン

次にご紹介するのは、映画監督アルフォンソ・キュアロンです。

『天国の口、終わりの楽園。』で注目を集めて以来、『トゥモロー・ワールド』『パンズ・ラビリンス』『ゼロ・グラビティ』『ROMA』毎作品大きな注目を集めてきた映画監督です。

 

アルフォンソ・キュアロン作品の特徴(映像演出と技術)をご覧ください!

 

アルフォンソ・キュアロンのトレードマークとして紹介しているのは、以下のとおり。

アルフォンソ・キュアロンのトレードマーク
DETERMIND CHARACTERS IN WORLDS GONE WRONG
 おかしな世界に生きる勇敢なキャラクターが描かれがち。
MESMERIZING INTERIORS DISPLAYING FAMOUS ART
 魅力的なインテリアが特徴的で、有名なアートを飾りがち。
IMPOSSIBLY LONG TAKES AND A CONSTANTLY MOVING CAMERA
 あと、信じられないほどの長回しとか、動き続けるカメラとか。
VOYEURISTIC VIEWPOINTS AND WIDE-ANGLE VISTAS
 覗き見るアングルと、広角の映像もよく使われる。
SOFT,NATURAL LIGHT FROM CINEMATOGRAPHER EMMANUEL LUBEZKI
 そして、柔らかい自然光は、たいてい撮影監督エマニュエル・ルベツキが撮影している。
AQUATIC ENDINGS
 最後は、たいてい水際でエンディングを迎える。

 

俳優の「演技」を大切にしながら、映像的にも大胆なチャレンジをするアルフォンソ・キュアロン。

けっして派手な作風ではありませんが、だからこそ見応えのあるショットが際立つ作風ともいえるかもしれません。

映画ファンならぜひ観ておきたい映画監督です。

 

今回は、第86回アカデミー賞・監督賞、撮影賞、編集賞を受賞した大ヒット映画『ゼロ・グラビティ』をおすすめします!

見逃している方は、ぜひご覧になってみてください。

 

映画を観る

 

スパイク・リー

続いては、やはり1980年代から30年以上にわたって第一線で活躍を続けている映画監督スパイク・リー

つねに社会的・政治的な問題に鋭く切り込んでいく作風は、スパイク・リーならではのもの。

2021年公開の映画『アメリカン・ユートピア』も大きな注目を集めました。

 

スパイク・リー作品の特徴(映像演出と技術)をご覧ください!

 

スパイク・リーのトレードマークとして紹介しているのは、以下のとおり。

スパイク・リーのトレードマーク
FILMS SET IN BROOKLYN
 ブルックリンを舞台にした映画を作りがち。
OFTEN STARRING SPIKE LEE
 あと、スパイク・リー本人も出演しがち。
FEARLESS APPROACH TO SOCIAL THEMES
 社会的なテーマにも恐れずアプローチすることが多い。
AND STRONG FEMALE CHARACTERS
 そして、強い女性キャラクターを描きがち。
SATURATED COLORS AND GRAINY HIGH-CONTRAST SHOTS
 彩度の高い色彩とか、粒子が荒くてハイコントラストなショットとかもよく使われる。
ACTORS TALKING TO THE CAMERA
 あと、俳優はカメラに語りかけがち。
AND THE DOUBLE DOLLY SHOT
 定番のダブルドリーショットもよく使われる。
EVOCATIVE END CREDITS ALWAYS WITH A WAKE-UP CALL
 そして、喚起的なエンドクレジットが特徴的で、たいていいつも「目を覚ませ!」と言ってる。

 

スパイク・リーも、わかりやすい特徴を持った映画監督ですね。

こうしてさまざまな映画監督の特徴を見ていると……その「特徴的である」ということ自体がとても重要なんだと感じられます。

つまり、クリエイターというのは……多様なモチーフを扱いつつも、その発想の源にはとてもシンプルで強いこだわりがあるべきだ、というふうにいえるのではないかということです。

そんなクリエイターの精神に触れる意味でも、ぜひスパイク・リー作品をご覧になってみてください!

 

今回は、2019年に公開された映画『ブラック・クランズマン』をおすすめします!

第71回カンヌ国際映画祭・グランプリを受賞した一作です。ぜひご覧ください!

 

映画を観る

 

宮崎駿

最後にご紹介するのは、もはや説明不要の映画監督・宮崎駿さん。

『アルプスの少女ハイジ』『未来少年コナン』などのテレビアニメを経て、1979年に『ルパン三世 カリオストロの城』で映画監督デビューされました。

 

宮崎駿作品の特徴(映像演出と技術)をご覧ください!

 

宮崎駿のトレードマークとして紹介しているのは、以下のとおり。

宮崎駿のトレードマーク
ALTERNATE WORLDS
 ここではない世界が描かれがち。
FEARLESS HEROINES
 そして、恐れ知らずなヒロインが出てきがち。
FANTASTIC CREATURES
 あと、奇妙な生き物たちとか。
WARTIME DESTRUCTION
 戦時中の破壊行動が描かれがち。
COMPASSIONATE CHARACTERS
 思いやりのあるキャラクターもよく出てくる。
FLYING SEQUENCES
 あと、飛行するシーンとか。
VIBRANT SCENES OF NATURE
 自然を生き生きと描くシーンとか。
ILLUSTRATED END CREDITS
 そして、映像とともにエンドクレジットが流れがち。

 

多くの日本人にとっては、あたりまえのように子供の頃から触れている作風なので、こうして特徴を挙げられると新鮮だったりしますね。

映像制作という視点で、あらためて宮崎駿作品をじっくり鑑賞するのも、とても有意義な時間になるのではないでしょうか。

 

これまた1本を選ぶのは困難ですが……今回は『ルパン三世 カリオストロの城』をおすすめします。

ぜひじっくりご覧になってみてください!

 

映画を観る

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、「映画監督から映像演出を学ぼう」第3弾として、「DIRECTOR’S TRADEMARKS」の動画シリーズから5人の映画監督のさまざまな特徴と技術をご紹介させていただきました!

 

映画にはたくさんのアイデアと技術が詰まっています。

ぜひ興味のある方は、たくさんの作品を観て、映像演出のスキルを盗み出してください!

 

おすすめ!

 

というわけで、今回は以上「映画監督から映像演出を学ぼう③【YouTube動画で学べる】」でした!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

それではまた。

 

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