今回は、そんな夢をお持ちの方に向けて、さまざまある「映画監督になる道すじ」のなかから「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」についてご紹介させていただきます。
といっても、今回ご紹介する「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」は、「このプロジェクトに参加すれば、自動的にプロの映画監督になれる」といった類のものではありません。
すでに学校で映画制作について学んだ人や、個人で制作する自主制作映画の経験をお持ちの方、またはプロの映画制作の現場で下積みをしている方が、さらにステップアップするために利用することが多いプロジェクトです。
それではさっそく、「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」について見ていきましょう!
こんな方におすすめ
- 映画監督になりたい方
- 映画業界で働きたい方
「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2021」が監督募集中!
まずは、「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」の概要について、公式サイトから引用します。
文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2021」、募集を開始します!
本プロジェクトは、次代を担う若手映画作家の発掘と育成を目的に、映像産業振興機構(VIPO)が文化庁から委託を受けて2006年度より運営する人材育成事業です。
具体的には、若手映画作家を対象として、ワークショップや製作実地研修をとおして作家性を磨くために必要な知識や本格的な映像製作技術を継承することに加え、上映活動等の作品発表の場を設けることで、今後の活動の助力となるよう支援します。
この説明にもあるとおり、「文化庁委託事業」として「日本映画界の次世代を担う映画監督を発掘・育成し、日本映画の活性化を目指す」もの。
毎年4〜6月頃に公募が行われたのち、選抜者によるワークショップが開催され、最終的にそのなかから3〜5名程度が選出されます。
そうして選出された映画監督は、その後、実地研修として35mmフィルムでの短編映画制作を行うことになるのです。
僕は、2009年度に参加し『きみは僕の未来』という短編映画を制作しました。
ちなみにこのプロジェクトは税金を使って行われる事業なので、監督への報酬は支払われないという規定があります。
若くて野心はあるものの、お金があまりない……という監督にとって、約半年間にわたって続くプロジェクトが無報酬というのは、さすがに応募を躊躇させる充分な理由になります。
けれど、終わってみれば本当に多くの出会いと学び、代え難い経験を得られたのも確かなことで、いまでは心から参加して良かったと感じています。
そもそも、まったく実績のない方には応募することすらできないプロジェクトです。
応募要件を満たす方は、すでに大きなチャンスを手に入れているわけですから、ぜひ検討してみてください!
などと頼まれたわけでもないのに、プロジェクトへの応募を熱く推奨しているのはなぜかといえば……まもなく応募締め切りが迫っているから!
というわけで、以下は具体的な募集要項です。
「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2021」募集要項まとめ
募集人数
ワークショップ参加者:15名程度
製作実地研修者:ワークショップ参加者のなかから4名
応募締め切り
応募意思の連絡:5月31日(月)17時まで
応募書類の提出締切:6月4日(金)12時 終了しました!
※いずれも推薦団体からの連絡・提出
作家募集について
各団体から推薦された作家の中から、ワークショップ参加作家を決定。
【応募要件】
① 日本国籍または日本の永住資格を有すること。
② 35歳未満(2021年3月31日現在)の年齢条件を満たすこと。
③ 過去に商業用長編映画の経験がある者、今後その予定がある者は除く。
④ 過去の当プロジェクト製作実地研修参加者は除く。
但しワークショップまでの参加者については再応募可能。
⑤ 以下のいずれかに該当することを原則とする。
(1)製作した映像作品等で評価を得た実績のある者(映画祭等で入選等)
(2)商業映像等、映像製作分野で優秀な実務実績のある者(助監督、CMディレクター等も可)
⑥ 応募は、団体等の推薦によるものとする。
映画業界団体(日本映画製作者連盟、日本映画製作者協会、他)、
映画、映像に関連する大学や専門学校、国内外映画祭事務局 等。
⑦ 以下を提出すること(基本的に応募作家自身が執筆すること)。
(1)製作実地研修で制作したい作品の企画意図、プロット、脚本(25〜30分以内実写作品)
(2)事務局の指定する様式による応募書類(ndjc公式HPよりダウンロード)
(3)⑤の条件を示す資料
⑧学校または会社・団体等に所属する者は、参加について、学校または会社・団体等の承認を得ていること。
プロジェクトの流れ
作家募集(4月〜6月・公募) |
↓ |
ワークショップ(7月・参加者決定&実施) |
↓ |
製作実地研修(8月・参加者決定/8月〜2022年1月・実施) |
・脚本開発(8月〜10月) |
・撮影(11月) |
・仕上げ(12月〜2022年1月) |
・完成(2022年1月) |
↓ |
作品発表(2022年2月〜3月・合評上映会) |
ワークショップについて
同一の課題・条件の下での5分間の短編制作
講師(プロデューサー、脚本家、編集技師等)による指導と講評
ワークショップ参加作家の中から、製作実地研修参加作家を決定
【製作実地研修の指針】
① 企画:オリジナル劇映画作品(年齢等による鑑賞制限がかからず、広く発表できるものを前提)
② 上映分数:25分以上30分以内
③ 脚本:参加作家自身の執筆を基本とする
④ 撮影・仕上げ:事務局が指定する制作プロダクションとの作品製作
作品発表
作品発表の機会を提供、講評を作家へフィードバック
① 映画関係者、マスコミ等を対象とした合評上映会、プロジェクト検討委員・脚本指導講師による講評会の実施
② 一般向け劇場公開
③ 国内外の映画祭への出品や映画館への上映の働きかけ 他
文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2021」
これまでのndjc出身監督は?
続いて、これまでに「若手映画作家育成プロジェクト」に参加し、現在はプロの映画監督として活躍されている方々を、手がけた作品とともに挙げてみます。
いち観客としても楽しみです。
これまでの出身監督の主な活躍(2019年以降の劇場公開作品がある方のみ)
ndjc2006
ndjc2007
平林勇『SHELL and JOINT』(20)
ndjc2008
ndjc2009
ndjc2011
藤澤浩和『レディ・トゥ・レディ』(20)
中江和仁『きのう何食べた?』(21)
ndjc2013
浅沼直也『イソップの思うツボ』(19/他2名との共同監督)
文晟豪『五億円のじんせい』(19)
ndjc2014
ndjc2015
ndjc2016
目黒敬太『セカイイチオイシイ水 〜マロンパティの涙〜』(19)
藪下雷太『BOY』(20)
ndjc2017
池田暁『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(21)
ndjc2019
川崎僚『Eggs 選べれたい私たち』(21)
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、「プロの映画監督になりたい!」という方にとっての登龍門としても年々その存在感を増している「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」についてご紹介させていただきました!
けっして「映画」に限った話ではありませんが、「新しいチャレンジをすること」のもっとも大きな意義は、「チャレンジすることによって、自分を取り巻く環境が変わる」ということではないでしょうか。
そして、この「環境が変わる」ということが、人生にとても大きな影響を与えます。
僕は、これまでの実体験から、その「環境の変化が与える影響」は間違いなく良いものだと確信しています。
ですので、「人生が停滞していると感じたら、新しいチャレンジをするべき!」というのが、ひとつの指針でもあります。
そんなわけで、僕と同じように「新しいチャレンジ」に意欲をもって臨みたいと感じている方に向けて、今回の記事を書かせていただきました。
というわけで、今回は以上「『ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2021』が監督募集中!」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました!
それではまた。
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