これから脚本を書き始めようと思っているのですが、物語を書くコツはありますか? なにかコツがあれば教えて欲しいです。
先日、SNSを通じてこんな質問をいただきました。
というわけで今回は、脚本・シナリオ・戯曲などをこれから書き始めようと考えている方に向けて、上記のような疑問にお答えしていきます!
定期的に演劇活動も行っているため、これまでに書いたシナリオ・脚本・戯曲を全て合わせると35作ほどになるかと思います。
少しでもあなたの役に立つ情報をお届けできたらうれしいです!
ぜひ最後までお読みください。
こんな方におすすめ
- シナリオ・脚本を書きたい人。
- シナリオ・脚本を書くためのコツが知りたい人。
【シナリオの書き方】脚本の書き方にコツはある?【初心者向け】
結論から書いてしまえば、僕が考えるシナリオ・脚本の書き方のコツは、こんな感じです。
シナリオ・脚本の書き方のコツ
主人公のキャラクター設定(行動原理)を明確にする。
シナリオ・脚本を書き始める前に、ストーリー構成を考える。
観客のことを想像する。
順番に解説していこうと思いますが、まず大前提として言っておきたいことがあります。
それがこちら!
ココがポイント
「コツ」よりも、あなたが本当に面白いと思うことを、楽しみながら書く!
冒頭でお伝えしたSNSでいただいた質問に対しても、僕の素直な思いとしてそのような回答をお送りしました。
ですので、シナリオを書き始めようと思っているあなたが、本当に面白いと思うアイデアをお持ちなら、このブログを閉じて、いますぐシナリオを書き始めるべきだと思います!
シナリオの書き方に関しては、数多く書籍も出ていますし、こうしてネットでも簡単に学ぶことが可能ではありますが……
個人的には、そうしたハウツーを学ぶことで、作者本来の自由な発想を制限してしまう部分があるとも感じます。
……といった意見も、(前提として)ぜひ参考にしてみてください!
それでは、順番に「シナリオ・脚本の書き方のコツ」を解説していきます。
① 主人公のキャラクター設定(行動原理)を明確にする
経験値の少ない書き手がシナリオを書き始めると、必ずぶち当たる壁といえば、下記のようなものではないでしょうか。
僕にも何度も経験があります(笑)
そうした危機を回避するための「コツ」が、主人公のキャラクター設定(行動原理)を明確にすることです。
ココがポイント
シナリオを書き始める前に、「主人公のキャラクター設定(行動原理)」をしっかり考えよう!
「主人公のキャラクター設定(行動原理)」を作者がしっかり把握できていれば、たとえ筆が止まっても……
ここで主人公はどう行動すべきか?
主人公の目的はどこにあるのか?
結局この物語は、どこに着地すべきものなのか?
そういった問いかけから、物語のゴールがどちらの方向にあるのか把握しやすいです。
僕が尊敬している先輩シナリオライターの方は、「最初に考えるのは、主人公の職業」だと言っていました。
これからシナリオのアイデアを考えようと思っている方は、まず主人公のキャラクター設定から発想していくと、物語が想像しやすくなるはず!
ぜひ参考にしてみてください。
ポイント① 主人公のキャラクター設定(行動原理)を明確にしよう!主人公の設定を考えよう(名前、年齢、家族構成、生い立ちなどを考えてみよう)
主人公の性格は?(作者のあなたが書きたくなる、興味を惹かれる人は、どんな人ですか?)
主人公の職業は?(警察官だけど悪徳、ヤクザだけどお人好し……など職業によって主人公のキャラクターが明確になっていく場合が多いですよね)
主人公の行動原理は?(主人公は、なにを求めているのでしょうか?)
② シナリオ・脚本を書き始める前に、ストーリー構成を考える
続いて、ふたつめの「コツ」は……実際にシナリオを書き始める前に、ストーリー構成を考えるということです!
ストーリー構成を考えるといっても、とくに難しいものではありません。
最初は、箇条書きでオッケーです。
また、下記のようなよくある形式(起承転結)に当てはめてみると考えやすくなるはず。
ココがポイント
起(物語の始まり)
承(事件が起きる)
転(物語が展開してクライマックスに至る)
結(物語の終わり)
あなたのアイデアでは、起承転結それぞれの部分でどのような出来事が起こりますか?
こうしたストーリーの構成は、つまりシナリオの設計図ですから、事前に丁寧に考えておくとその後の執筆がスムーズになっていきます。
ひとつ注意点としては……
もしも執筆していくなかで、物語が事前のストーリー構成案から外れてしまった場合はどうしたらいいか? という問題です。
そうした場合、元々の構成案に寄せたほうがいいのか、新しいアイデアで構成し直したほうがいいのか、その判断が難しいとは思いますが……
作者はあなたです。
あなたがその時点でもっとも「面白い」と感じるものが、きっと正解です。
(「面白い」という言葉が不適格なら、「もっとも興味を惹かれること」と考えてもいいかもしれません)
ポイント② 脚本を書き始める前に、ストーリー構成を考えよう!起(物語はどのように始まるのでしょうか? どのような主人公なのか端的に描きましょう)
承(なにかしら事件が起こります。わかりやすく「事件」と書いていますが、問題の大小は自由ですし、主人公にとってそれが「これまでの状況」に影響を与える出来事であれば、一般的に「事件」と呼ばれるものでなければいけないわけでもありません)
転(その「事件(出来事)」は、どのように展開し、クライマックスに至るのでしょうか?)
結(物語はどのような結末を迎えますか? 主人公はどうなるのでしょうか?)
③ 観客のことを想像する
最後の「コツ」は、シナリオを書き上げたあと「この人にシナリオを読んでもらいたい」「この人に作品を観てもらいたい」という人(観客)を想像すること!
つまり、あなたが考える「面白いこと(もっとも興味を惹かれること)」を、誰に伝えたいのか? を考えるということです。
ココがポイント
観客のことを想像しよう!
あなたは、その作品を誰に観てもらいたい(誰に伝えたい)ですか?
ちょっとうろ覚えなので不確かではあるのですが……20年近く前に読んだ雑誌の記事で、サザンオールスターズの桑田佳祐さんがこんなことを言っていました。
いつも自分は、部屋の片隅で膝を抱えて悩んでいた10代のころの自分に向かって曲を作っている。
僕はこの言葉にとても感銘を受けたんですが、たとえばこうした想像(観客を具体的に想像すること)は、間違いなくシナリオ・脚本執筆の指針になるはずです!
ポイント③ 観客のことを想像しよう!
あなたなら、誰に向かってシナリオを書きますか?
あなたが考える「面白いこと(もっとも興味を惹かれること)」を、誰に伝えたいですか?
④ 補足:テーマは不要!
最後に、ひとつ補足です。
よくある脚本のアドバイスとして、「物語で伝えたいテーマを考えよう」というものがありますが……
ぶっちゃけ、僕は必要ないと思ってます。
僕が子供のころは国語の授業なんかで、「作者の言いたいことはなんでしょう?」みたいな設問がありましたが、アレってまだやってるんでしょうか?
だけど、小説家でもシナリオライターでも、「これがテーマです」「これが伝えたいことです」と考えながら物語を書いている人なんていないと思うんですよ。
なので、あまり「テーマ」ということは考えすぎず、アイデアを練っていけばいいんじゃないかと思ってます。
ただし、話が矛盾してしまいますが……作者が考えている「テーマらしきもの(なにを描きたいのか?)」は必要だと思ってます。
いずれにしても、物語を書き始める前に、がっちり「テーマを決めましょう」みたいなアドバイスは無視してオッケーです!
ただ逆に、「テーマを考えないと、何を書いたらいいかとっかかりが掴めない……」という場合には、下記のようなことをとっかかりにしてアイデアを出していくのが良いかと思います。
ココがポイント
いま、あなたがいちばん興味を持っていることはなんですか?
いま、あなたが面白いと思っていること(興味を惹かれること)はなんですか?
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、脚本・シナリオ・戯曲などをこれから書き始めようと考えている方に向けて、僕が考える「シナリオ・脚本の書き方のコツ」をご紹介させていただきました!
最後にもう一度、今回お伝えした「シナリオ・脚本の書き方のコツ」を振り返っておきます。
シナリオ・脚本の書き方のコツ
主人公のキャラクター設定(行動原理)を明確にする。
シナリオ・脚本を書き始める前に、ストーリー構成を考える。
観客のことを想像する。
[補足]テーマは不要!
また、シナリオ執筆というアウトプットをしていくためには、ある程度の分量の作品(映画やシナリオ、演劇や戯曲)をインプットすることもとても重要です!
このブログではオススメ映画の記事なども書いていますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください!
そんなわけで、いろいろ書かせていただきましたが……やはりいちばん大切にしていただきたいのは、「前提」として書かせていただいたことです。
つまり……
「コツ」よりも、あなたが本当に面白いと思うことを、楽しみながら書く!
ぜひ、そうした根っこを大切にしながら、自由な発想で、心を弾ませながらシナリオに取り組んでみてください!
これからシナリオを書き始めようとしている方に、この記事が少しでも役立つものになっていたらうれしいです。
といったところで、今回は以上、「【シナリオの書き方】脚本の書き方にコツはある?【初心者向け】」でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた。
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