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浅野いにお『漫画家入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

11月 30, 2020


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浅野いにお『漫画家入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

 

今回は、先日読んで面白かった本をご紹介します!

 

それがこちら……

『漫画家入門』(著:浅野いにお)

 

人気漫画家・浅野いにおさんの初エッセイ集です。

 

2019年に発売された本書。

僕は購入してから長らく積読状態だったため、すでにお読みになった方も多いと思いますが、おすすめさせていただきたいと思います!

こんな方におすすめ

  • 読書好きな方
  • 漫画家がどんな生活をしているか知りたい方
  • 漫画家・浅野いにおさんのファンの方

 

浅野いにお『漫画家入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

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浅野いにお

まずは、浅野いにおさんの簡単なプロフィールから見ていきましょう!

浅野いにお

1980年9月22日生まれ、茨城県出身の漫画家。

高校2年生のとき、ギャグ漫画『菊池それはちょっとやりすぎだ!!』で、持ち込みからわずか1週間でデビュー。

2001年に『宇宙からコンニチワ』で第1回GX新人賞に入賞。

2002年に、初の連載作品『素晴らしい世界』がスタート。

その後は、映画化もされた代表作『ソラニン』や、累計発行部数270万部を超える『おやすみプンプン』、「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』など、多くのファンから圧倒的な支持を得る人気作品を生み出している。

関連サイト

 

僕が初めて浅野いにお作品を読んだのは『ソラニン』でしたが、やはりそのキレイな絵柄が強く印象に残りました。

 

『ソラニン』

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『ソラニン』

 

当時は自分も若かったですし、年下の早熟な才能に対して少しばかり嫉妬に似た感情を抱きつつ読んでいたような記憶がありますが、それから20年ほど、ずっと第一線で活躍されているのは、本当にすごいことだと思います。

また現在は、YouTubeで作画中継なども発信されていますが、常にそうした新しい試みを取り入れている姿勢も尊敬してしまいますね。

関連サイト

漫画を読む・映画を観る

 

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』

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『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』

 

僕自身もそうでしたが、あまりに『ソラニン』の印象が強いこともあって、甘酸っぱくほろ苦い青春もの、という作品イメージに偏りがちな浅野いにおさんですが……実は、かなりねじくれた混乱を抱えている一筋縄ではいかない才能の持ち主なんだと思います。

 

浅野いにお作品を未読の方は、ぜひ下記のサイトで、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の第1話を試し読みしてみてください。

その才能が、かなり興味深いものだと実感していただけるかと思います!

試し読み!

 

いかがでしょうか?

女子高生の青春&友情ものというフォーマットに、藤子不二雄っぽいガジェットと、風景を塗り替えるSF設定を加味した世界観によって、読者を一気に物語へと引き込んでいく手腕が見事ですよね。

 

詳しい作画風景は、2015年に放送されたNHK『浦沢直樹の漫勉』でも取り上げられていて、すごく面白かったです。

 

関連サイト

漫画を読む

 

それではここからは、今回のおすすめ本『漫画家入門』と『零落』についてご紹介していきたいと思います!

 

『漫画家入門』

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浅野いにお『漫画入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

 

2018年から2019年にかけて「webちくま」にて連載された日記をまとめた、浅野いにお初のエッセイ集『漫画家入門』

その内容は、帯の惹句にあるように、「再婚、新居の購入、画業20周年」など人生の大きなイベントを体験することになった生活の記録が綴られていくものです。

 

エッセイとはいえ、ベースは日記なので、大袈裟な描写があるわけではなく、日々の生活と想いが淡々と語られていく印象なのですが、その語り口がだんだんクセになっていくような面白さのある一冊でした。

 

僕は漫画家なので、普段は「面白い」ものを描くことが宿命だ。しかし「面白い」ものが溢れている今だからこそ、「あえて面白く書かない」と決めて始めたのがこの日記だ。

 

「あとがき」で著者が語っているこうした姿勢は、ぶっちゃければ、「こいつ、すげー面倒くせぇヤツだな……」という印象もありつつ(笑)、その一方では、やはり「漫画に対してものすごく真面目で、不器用で、ひたむき」な生き方をしているんだな、という印象を強く受けました。

 

2000年代になって状況が一変した。オタク文化が市民権を得たことによって、それまで「ダサい」とされていたものが一躍「トレンド」になった。極から極へ、その振り子の勢いは凄まじい。それに伴って質の高いアニメも作られ、相互作用で漫画はアニメ的になっていった。絵柄は統一規格のように集約していき、それによって一気に平均レベルが上がった。

(中略)

しかし漫画の中身の表現方法に大きな変化はない。

 

漫画業界にいると錯覚しがちだが、実際はほとんどの人が漫画を必要としていない人生を送っている。ないならないで代替可能なほかの娯楽に溢れている。ならば本当に漫画市場を必要としているのは出版社と漫画家自身なのかもしれない。

 

漫画制作は低コストだから低リスク。だから作家個人の横暴も許される。それが漫画に残された最後の矜持だと思っている。

 

上記の抜粋箇所などは、自分は「漫画」をそのまま「映画」に置き換えて考えさせられたのですが、大いに共感し刺激をいただきました。

 

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浅野いにお『漫画入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

 

ちなみに……

浅野いにおさんが再婚されたお相手は、同じく漫画家の鳥飼茜さん。

そして、鳥飼茜さんも本書の内容と同時期の日記『漫画みたいな恋ください』を発売されています。

 

僕は続けて2冊を読んだのですが、なんだか「夫婦の日記を盗み読む」ような楽しみも感じながら(笑)、それぞれの面白さを堪能させていただきました。

 

どちらもおすすめ。

興味のある方はぜひ読んでみてください!

 

 

『零落』

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浅野いにお『漫画入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】

 

もうひとつのおすすめ本が、2017年に発売された異色作『零落』

あらすじ

漫画家として、脇目もふらずに駆け抜けてきた主人公・深澤薫。

ところが、8年間の長期連載を終えて、ふと立ち止まった深澤に残されていたのは、圧倒的な空虚感だった……。

そうして、大切な存在を信じられなくなった深澤は、束の間の繋がりだけに縋る日々を過ごすことになるのだが……!?

 

ひたすらどんよりとした昏さに覆われた私小説っぽい内容の本作。

「共感」を求める作り手と読者の関係からは産まれない、生々しく切実な情感が最後まで途切れない力作です!

 

帯の惹句にも、「浅野いにお、衝撃の新境地へ」とあるとおり、大注目の一冊。

おすすめです!

 

試し読み!

漫画を読む

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、浅野いにおさんのおすすめ作品『漫画家入門』と『零落』をご紹介させていただきました。

 

大人になると、なかなか漫画を読む機会がなくなって……という方も多いかと思いますが、たまには漫画もいいですよ!

巻数の多い長編漫画だとなかなか時間が取れないという方は、今回ご紹介したような1冊で完結する漫画をお楽しみいただくのがおすすめ

興味のある方は、ぜひお読みください!

ちなみに僕は、U-NEXTを利用しているのですが、今回ご紹介したような漫画作品も読めるのでおすすめですよ!

 

おすすめ!

 

というわけで、今回は以上「浅野いにお『漫画家入門』&『零落』【おすすめ作品を紹介します】」でした!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた!

 

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  • この記事を書いた人

Asano Yukiyasu

▶︎映画監督・脚本家|映像制作をやっています。 ▶︎株式会社ノックアウト所属 ▶︎ご連絡はemmanuel.seisaku@gmail.comまで!

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