今回はそんな方に向けて、「俳優になりたいあなたが、今すぐ読むべき本」をご紹介します!
こんな方におすすめ
- 俳優になりたい人。
- 演技の勉強をしたいが、やり方がわからない人。
- 演技の基礎を身につけたい人。
俳優になりたいあなたが、今すぐ読むべき本とは?【必読書です!】
さっそくですが、もしもあなたが映画監督だったら……オーディションにやって来た俳優のうち、どちらの俳優を選びますか?
基礎訓練をしている俳優
基礎訓練をしていない俳優
これ、けっこう乱暴な質問なので、本気で考えると難しい問題なんですが……ごくフツーに考えたら、基礎訓練をしている俳優が選ばれるケースが多いと思います。
では、俳優を志すあなたに質問です。
あなたは、ちゃんと基礎訓練をしていますか?
そして、それは継続していますか?
自信を持って「はい」と答えられた方は、素晴らしいと思います。
僕自身も負けないように頑張りたいと思います!
一方、自信を持って「はい」と答えられなかった方には……ぜひ今日から、なにかひとつでも努力をはじめてみませんか?
けれど……基礎訓練とか俳優になるための努力って、いったいなにからはじめたらいいんでしょう?
というわけで、今回の本題!
そんな方にぜひ参考にしてもらいたいのが、「俳優になりたいあなたが今すぐ読むべき本」としておすすめしたいコチラです!
繰り返しになってしまいますが、この本は俳優志望の方にとって間違いなく必読書だと思います!
まだ読んだことない方は、この本をきっかけに新しい努力をはじめてみることをおすすめします!
『発声と身体のレッスン』をオススメする理由
この文章を書いている僕は、映画監督や脚本家として仕事をしています。
ですが、僕自身には俳優としての経験はありません……。
(厳密に言うと、パフォーマンスの舞台に立ったことや、自主制作映画に出演したことはありますが、俳優経験というほどのものではありませんし、そのための特別な訓練も受けていないのです)
そのため、監督・演出家としての仕事の仕方はほとんど独学によるもの。
とくに20代の頃に作っていた自主制作映画や演劇作品の現場では、気心知れた仲間たちと一緒にモノ作りをしていたこともあって、そのころに自分が制作現場で行っていたコミュニケーションや演出は、いま思えば相当頼りないもので、内輪でしか通用しないものだったと思います。
あのころ、もう少しだけでも基礎を学びたいという欲求があれば……もしかしたら、もっとスムーズに演出できたシーンがたくさんあったのかもしれません。
そんなわけで、僕自身は20代後半あたりから(それまでとは違って)幅広い世代の俳優さんとご一緒する機会が増えていき、そこであらためて「どうやって演出していけばいいのか?」という問題にぶち当たりました……。
とくに映画の現場では、「監督」と「俳優」の関わりは作品単体での出会いと別れを繰り返すことのほうが多く、限られた時間のなかでのコミュニケーションだけが頼りとなります。
そうすると、当然そのなかには僕がこれまで意識せずに使っていた文脈がまるで通じない相手もいたりするわけです。
とはいえ、そんな状況であっても匙を投げだすことはできませんから、できるだけスムーズに、できるだけ的確に、こちらの意図を伝えたりコミュニケーションをしていかなければいけません。
というわけで、当時の僕はワラにもすがる気持ちでさまざまな書籍を手に取るようになりました。
そんななかで、「俳優に必要な訓練」がわかりやすく書かれていて、すごくためになったのがこの本、鴻上尚史さんの『発声と身体のレッスン』だったんです。
著者:鴻上尚史さんについて
鴻上尚史(こうかみ・しょうじ)さんといえば、かつて80年代に「第三舞台」(鴻上尚史さんが作&演出されていた劇団)で脚光を浴び、(野田秀樹さんの劇団)「夢の遊眠社」と並んで「小劇場」の代名詞と言える活躍をされていた方です。
ぶっちゃけ、10代後半の僕はそんな80年代の演劇とは対照的な90年代の演劇(岩松了さん・宮沢章夫さん・平田オリザさんなど、いわゆる「静かな演劇」と呼ばれたもの)に強く惹かれていたため、ある時期はまるで鴻上尚史さんに興味がありませんでした。
(それより以前は『ドン・キホーテのピアス』など鴻上尚史さんのエッセイを楽しく拝読していた時期もありました)
で、えーと、なにが言いたいかというと、『発声と身体のレッスン』という本は、鴻上尚史さんの作る作品が好きか嫌いかにはまるで関係ないってことなんですね。
仮に、鴻上尚史さんの作品が大嫌いな人であっても、実践的なレッスンがたくさん書かれたこの本から学べることはたくさんあると思います。
まずは、ちゃんと自分の「声」と「身体」を自覚して、コントロールしようということです。
『発声と身体のレッスン』で学べることは?
続いて、今回おすすめしている本『発声と身体のレッスン』からどんなことが学べるか?をご紹介していきます。
まず、著者の鴻上尚史さんは、俳優教育法を学ぶため1年間のイギリス留学(1997年頃)をされていることもあって、演劇の本場・イギリスで学んだ俳優教育の知識がとてもわかりやすく解説されています。
これはもう、買いでしょ!
……すいません。なんだか、よくわからないセールスマンみたいになってしまいました。
ちょっと大げさに言ってる部分はありますが、それくらいフツーにおすすめの一冊ってことなんですよね。
ちなみに、『発声と身体のレッスン』では、下記のとおり「こえ」と「からだ」それぞれに焦点を当てた具体的なレッスン方法が36項目にわたって解説されています。
22項目の「こえ」のレッスン
14項目の「からだ」のレッスン
すでに大学や専門学校などで基礎訓練をされた経験のある方にとっては、知っている内容も多いかもしれませんが、これから俳優としての勉強をはじめたいと考えている方にはぜひ学んでおいて欲しい知識が盛りだくさんです。
本当に「必読書」だと思います。
「基礎」から「自信」が生まれる!
次に、僕がこの本をおすすめする理由をもうひとつ書いておきたいと思います。
さきほど僕は、「若いころ特有の、根拠のない自信にあふれていたせいでしょうか」と書きました。
でも、年を取れば取るほど「根拠」って大切だなって思うようになりました(笑)
今回この記事を書いているのも同じ理由です。
俳優になりたいなら、ちゃんと基礎訓練をすることが大切
いまの僕は、そう考えているからです。
では、どうして基礎が大切なのかといえば……
基礎をしっかり勉強していると、それが、自分の「根拠」になっていく。
↓
その「根拠」に、「経験」が蓄積されていくと、「自信」が生まれる。
↓
「自信」が生まれると、力が抜けた緊張状態を楽しむことができるようになる。
↓
力が抜けた緊張状態で演技ができると、自分の力を発揮できるチャンスが増えていく。
↓
自分の力を発揮できると、仕事が繋がっていくチャンスも増える。
こんな感じで、好循環を生み出すきっかけは、やはり「基礎」だと思うからです!
いかがでしょう? あなたはどう思いますか?
俳優だけでなく、「声」や「身体」に悩むすべての人にオススメ!
『発声と身体のレッスン』の序文には、このように書かれています。
この本は、あなたが、あなたの「こえ」と「からだ」を自覚し、魅力的に向上させるための具体的なレッスンを書いた本です。あなたが、「正しい発声」と「正しい身体」を手に入れ、魅力的な表現へと進むために、これだけはという「こえ」と「からだ」の必要最低限のレッスンだけを書きました。
一番の対象は、俳優および俳優を目指す人ですが、それだけではなく、教師やサラリーマン、そして「こえ」と「からだ」を持つ人すべてに有効な本だと思っています。
と、このように書かれているとおり、「俳優志望」の人に限らず、「声」や「身体」に興味・悩みを持っているすべての人に向けてわかりやすく書かれているので、幅広い人に学びのチャンスがある本だと思います。
発声に必要な5つの要素
声のベクトル
滑舌について
声の5つの要素
ストレッチについて
待っているだけでは、なにも変わらない【学ぼう!】
よく言われるように、俳優の仕事は「待つこと」だったりします。
仕事の声がかかるまで待つ。
出番が来るまで待つ。
それらの長い待ち時間は、ときに苦しくもあるでしょうが……ただ、待っているだけでは、なにも蓄積されていきません。
たくさん映画を観たり、演劇を観たり、小説を読んだり……もちろん、そういう努力も絶対に必要ですが、「勉強」だけで満足してしまうパターンにハマらないように気をつける必要があると思います。
「待つ」時間のなかで、いかに基礎的なレッスン・実践的なレッスンを継続していけるか?
これがけっこう重要なんじゃないかと思ったりしますし、それの時間の使い方によってライバルとの差がどんどん開いていくってこともあります。
そういう意味でも、具体的な基礎レッスンの方法がたくさん書かれている本書は、いますぐ使えて重宝する一冊なんです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、「俳優になりたいあなたが今すぐ読むべき本」として、鴻上尚史さんの著書『『発声と身体のレッスン』』をご紹介させていただきました!
最後に。
重要なことだと思うので、もう一度あらためて書いておきます!
基礎をしっかり勉強していると、それが、自分の「根拠」になっていく。
↓
その「根拠」に、「経験」が蓄積されていくと、「自信」が生まれる。
↓
「自信」が生まれると、力が抜けた緊張状態を楽しむことができるようになる。
↓
力が抜けた緊張状態で演技ができると、自分の力を発揮できるチャンスが増えていく。
↓
自分の力を発揮できると、仕事が繋がっていくチャンスも増える。
大切なのは、そうした好循環を生み出す「基礎とその継続」です。
そのために使える具体的なレッスン方法が書かれているのが、今回紹介した『発声と身体のレッスン』というわけです。
なお、本書の続編にあたる『演技と演出のレッスン 魅力的な俳優になるために』も、合わせて必読書です!
下記の記事で取り上げていますので、ぜひチェックしてみてください!
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というわけで、今回は以上「俳優になりたいあなたが、今すぐ読むべき本とは?【必読書です!】」でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それではまた。
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