というわけで、今回はジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが元夫婦役を演じるコメディ映画『チケット・トゥ・パラダイス』の内容・見どころをご紹介させていただきます!
あなたの映画鑑賞の参考にしていただけたらうれしいです。
ぜひ最後までお読みください。
こんな方におすすめ
- ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツが好きな方
- コメディ映画が好きな方
- 映画鑑賞の参考にしたい方
ハリウッドスターは汗をかかない⁉︎コメディ映画のビジネスを分析!
今回ご紹介するのは、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが主演する映画『チケット・トゥ・パラダイス』!
まずは、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツ、それぞれのプロフィールを簡単に見ていきましょう。
ジョージ・クルーニー
ジョージ・クルーニー George Clooney
1961年5月6日生まれ、アメリカ・ケンタッキー州出身。
父親はニュース・キャスターのニック・クルーニー。親族には俳優や歌手も多い芸能一家に生まれたジョージ・クルーニー。
大学でジャーナリストを志すも、途中で俳優業に転向。1982年より、ロサンゼルスで俳優活動をスタートする。
長い下積み生活の末、1994年に始まったテレビシリーズ『ER 緊急救命室』にて一躍スターダムへ駆け上がった。
その後は、映画俳優としてさまざまな作品に出演。2002年には『コンフェッション』で念願の監督業にも進出した。
2006年には、『グッドナイト&グッドラック』でアカデミー賞・監督賞&脚本賞にノミネートし、『シリアナ』でアカデミー賞・助演男優賞を受賞した。
ジュリア・ロバーツ
ジュリア・ロバーツ Julia Roberts
1967年10月28日生まれ、アメリカ・ジョージア州出身。
演技学校を経営する両親のもとに生まれたジュリア・ロバーツ。兄は俳優のエリック・ロバーツ、(その娘である)姪には女優エマ・ロバーツがいる。
高校卒業後ニューヨークで演技を学び、1987年に『ブラッド・レッド/復讐の銃弾』で映画デビューすると、翌1988年に映画『マグノリアの花たち』でアカデミー賞・助演女優賞にノミネートされた。
1990年には映画『プリティ・ウーマン』が大ヒットし、ハリウッドのトップスターに。
その後も数多くの作品に出演し、2000年には映画『エリン・ブロコビッチ』でアカデミー賞・主演女優賞を受賞した。
『チケット・トゥ・パラダイス』
続いて、映画『チケット・トゥ・パラダイス』の内容をご紹介します。
公開は、2022年11月3日。
出演は、ジュリア・ロバーツ、ジョージ・クルーニー、ケイトリン・デバー、マキシム・ブティエ、ビリー・ロード、リュカ・ブラボー、など。
あらすじ
20年前に離婚した元夫婦の、デヴィッドとジョージア。
いつもいがみ合ってばかりいるふたりは、ある日、愛娘リリーから思いがけない報告を受けることに……。
なんと、卒業旅行で滞在しているバリ島にいるリリーが、「出会った現地の男と結婚する」というのだ!
慌てたデヴィッドとジョージアは、「自分たちと同じ過ちは繰り返してほしくない!」とさっそく現地に向かい、愛娘の結婚を阻止するために協力することになるのだが……!?
これまでにも、『オーシャンズ11』シリーズや『マネーモンスター』などの良作映画で共演歴のあるジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツ。
本作でも息のあった演技を披露してくれています。
僕は二人とも大好きな俳優なので、その楽しい共演を微笑ましく感じましたし、それなりに楽しく鑑賞しました。
『チケット・トゥ・パラダイス』の見どころは?
評価低めの感想ですので「見どころ」というとおかしな話ではありますが……興味深いという意味での「見どころ」的な側面を取り上げてみます。
多少ネタバレ的なことを含みますので、ご注意ください。
本作の「見どころ」として取り上げたいのは、大きく2点!
ひとつは、物語の舞台となっているインドネシアについて。
そしてもうひとつは、本作が基準とする「リアリティ」について。
「見どころ」を細かく見ていく前に、本作の「予算」と「興行成績」についても簡単に取り上げておきます。
本作のような大きな予算がかけられたハリウッド映画は、ビジネスとしての側面が大きなものとなります。
ネットで調べてみると、『チケット・トゥ・パラダイス』の製作費は約6,000万ドル(約84億円)。
それに対する興行収入(全世界)は約1億6,800万ドル(約235億円)。
とんでもなく大きなお金が動いていることからも、本作において「ビジネスとしての映画製作」という姿勢がいかに大切だったかわかるかと思います。
というわけで、ここからは「見どころ」と合わせて、「ビジネスとしての映画製作」について考えてみます。
ビジネスとしての映画製作
本作をビジネスとして考えた場合、その大きな特徴が「インドネシア(バリ島)」を舞台にしていることでしょう。
では、なぜインドネシアなのでしょうか?
その理由は間違いなく、インドネシアの経済的な成長が関わってきているはずです。
インドネシアの経済的な成長
インドネシアの人口は2.7億人(世界第4位)。
また、2045年には総人口が約3億2,400万人に達すると予測されています。
そうした背景をふまえたビジネス的な戦略を考えれば……当然、アジア圏での観客動員数を獲得することを狙って、「インドネシアを物語の舞台に取り込むことで、アジアの観客層に強くアピールする」という方法が考えられるわけです。
つまり、ビジネス的な「企画」としての「インドネシア」なのです。
しかしその一方、ひとつの映画作品として考えた場合、それがどの程度必要不可欠な要素・設定になり得ているでしょうか?
そうした観点で本作を観てみると……どうにも不可解に感じる部分が出てきます。
それが次のポイント、「ハリウッドスターは汗をかかない」というものです。
ハリウッドスターは汗をかかない
本作における主演のふたり、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツは、この映画をとおして、まるで汗をかきません。
なぜでしょうか?
物語の舞台であるインドネシアは、赤道直下の熱帯性気候の国です。
雨季と乾季がありますが、年間をとおした平均的な気温は約28度程度。
フツーに暑いですよね。
にも関わらず、本作ではジョージ・クルーニーもジュリア・ロバーツも、そして主演以外の登場人物たちも、誰も汗をかきません。
「暑いなぁ」という描写がまるでないのです……。
真っ昼間に炎天下の砂浜を歩こうが、山道を歩こうが、ジョージ・クルーニーの爽やかなブルーのシャツに汗染みが浮かぶことはありませんし、ジュリア・ロバーツの顔面に汗が流れ落ちることはありません。
どうしてなのでしょうか?
もしかして……ハリウッド映画に出るくらいのスター俳優たちは、体中の汗腺を美容整形かなんかでカットしていて、汗をかかないサイボーグみたいになっているのでしょうか?
あるいは……「汗をかけ? 俺たちを誰だと思ってるんだ? ハリウッドスターだぞ!」とジョージ・クルーニーやジュリア・ロバーツが撮影現場でメチャクチャなわがままを言って、汗をかくこと・汗をかいているように見せるメイクをすることを拒否したのでしょうか?
原因は別のところにあるはずです。
それは、「汗をかかない」という選択をした演出です。
つまり、「ハリウッドスターだから汗をかかない」わけではなく、映画監督やその上位にいるプロデューサー・製作陣が、「その登場人物に汗をかかせない」という選択をしたということなのです。
『チケット・トゥ・パラダイス』はなにを狙っているのか?
ここまでで取り上げたポイントをまとめると……
映画をヒットさせるために「インドネシア」を物語の舞台として選択した製作陣は、(常夏の国が舞台でありながらも)登場人物たちに「汗をかかせない」という選択(演出)をした
となります。
では、その選択にはどのような理由があったのでしょうか?
ビジネス的な観点から考えれば、重要なことは次の2点だと考えられます。
「インドネシア(バリ島とビーチリゾート)」が舞台であること。
「ハリウッドスター」であるジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツがコメディ映画を演じること。
映画という商品をヒットさせるために必要な最重要事項を上記2点と考えれば……それ以外の要素は、重要視すべきではないと考えられます。
つまり、本来そこにあるはずの「リアリティ」など必要ないということです。
ましてや、映画のタイトルは『チケット・トゥ・パラダイス』なのです。
「パラダイス」のような、楽園のようなビーチリゾートの世界こそが重要なのであって、そのファンタジーな世界観には、「汗をかく」などというリアリティはかえって邪魔であり、不必要な要素だと判断されたのだろうと考えられます。
興行的な「成功」を目指すビジネスとして考えれば、至極まっとうな思考回路でしょう。
そしてその結果、約1億6,800万ドル(約235億円)という大ヒットを記録したわけです。
資本主義社会の正しいあり方でしょう。
しかし……にも関わらず、僕にはどうにも疑問が拭えません。
それでいいのでしょうか?
それとも、そうしたビジネス的な側面は、「映画の面白さ」とは関係がないと割り切って考えるべきなのでしょうか?
これは単なる否定でも感傷的な反論でもありません。
なぜなら映画というビジネスは、それを観る人たちの「価値観」とどのように向き合うかが重要だからです。
本作のように、汗をかかないファンタジーを求める「価値観」とはなんなのか?
本作では描かれなかったような、汗をかくリアリティを求める「価値観」とはなんなのか?
あるいは、汗をかきすぎることで表現される「価値観」とはなんなのか?
いずれにしても、僕たちがひとつの「映画」を見つめるという体験は、同時に、その「価値観」と出会うことでもあるのです。
というわけで、今回の記事はこのあたりで終わりにしたいと思います。
なにかしらの結論めいたことを書くことはできませんが……映画製作を「ビジネス」の側面から考えることはとても大切だと感じつつ、観客を侮ることなくその「価値観」に向き合っていかなければいけないと思わされた映画鑑賞となりました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、鑑賞した映画『チケット・トゥ・パラダイス』についてご紹介させていただきました。
気になった方は、ぜひこの機会にご覧になってみてください!
おすすめ!
というわけで、今回は以上「ハリウッドスターは汗をかかない⁉︎コメディ映画のビジネスを分析!」でした!
最後までお読みいただきありがとうございました!
それではまた。
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